どうも!まっさんです!
前回は国の借金問題について、現在の借金総額と、どこに借金をしているのかについて記事を書かせていただきました。
前回の記事をまだ読まれていない方はこちらから先にお読みください。
そして今回は、日本がこれだけ借金をしていても破綻しない理由、また日本の借金が私たちの生活にどのような影響を及ぼすのかについてお伝えさせていただきます。
日本はなぜ財政破綻しないのか?
前回の記事で、日本の借金総額は約1,200兆円(2021年現在)とお伝えさせていただきました。
こんなに借金していたら財政破綻もあり得るのでは?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、その可能性は限りなく低いと考えています。その理由は以下の通りです。
日本は世界的に見て保有している資産も多い
2009年、財政危機に陥ったギリシャとの決定的な違いとしては、借金が多い分金融資産もたくさん保有していることが挙げられます。
現在日本が保有している金融資産額はこちら。
- 日本政府の金融資産額:706兆円 (2020年度末)
- 対外純資産額:356兆円 (2020年度末)
- 家計の金融資産額:1,946兆円 (2020年度末)
➀日本政府の金融資産額
日本政府の金融資産額は2020年度末時点で706兆円でした。
※②の海外にある日本の資産(対外証券や債券)も含まれた金額です
(出典:GD Freak『一般政府が保有する金融資産の動向』より)
日本政府の金融資産とは何を指しているのかというと、おもに年金給付のための積立金や、政府が保有している土地や官庁の建物、国道や堤防などの国有財産のことです。
これらはすぐに売却できるものではありませんが、国がある程度まとまった資産を持っているみたいでとりあえず一安心ですね(笑)
日本政府の金融資産額は現在も右肩上がりで増加しています。
②対外純資産額
日本の対外純資産額は2020年度末時点で356兆円でした。
(出典:日本経済新聞『20年末の対外純資産356兆円 30年連続で世界最大』より)
対外純資産額とは何かというと、日本が外国に持っている資産(海外の国々や企業に貸しているお金、海外企業の株式、海外に建てた建造物や工場など)から、外国にしている借金を引いたものです。
つまり、日本は海外との取引において黒字を維持しているということ表しています。
なんとこの対外純資産額ですが、現在30年連続世界一です!!
③家計の金融資産額
日本の家計の金融資産額は2020年度末時点で1,946兆円でした。
(出典:時事ドットコムニュース『個人金融資産、1946兆円』より)
この金額はバブル期を超えて過去最高額です!
日本国民、めっちゃお金持ってたんですね。。(笑)
こちらももちろん国が勝手に使えるお金ではないですが、日本政府と家計の資産額を合わせれば国の借金額を大幅に上回ることもあり、日本の紙幣は世界的に見ても圧倒的に信用が高いのです。
日本政府(一部の人)やマスコミは国の借金がヤバいと騒いで国民の不安を煽って、「日本が危機的状況なんだから協力してよね」と訴えかけてきているようにさえ感じます。(これは完全に私の持論ですが(笑))
日本の借金(国債)が全て円で発行されている
また、日本が財政破綻しないと考える理由としてもう一つ挙げられるのが、日本の借金が全て円で発行されているということです。
前回の記事で述べた通り、日本は借金のうち約96%を日本国民からしています。
また、残り4%の他国からの借金についても全て円で発行されています。
円というのは、日本銀行主導のもと、自国である日本で発行されていますよね?
これは何を意味しているのかというと、もし仮に国の借金返済を急に迫られる事態が起きたとしても、日本円を大量に発行すれば返済することができてしまうんです。
いくら借金があったとしてもその分のお札を刷ればいいだけですからね。円の価値がどうなるかは一旦置いといて(笑)
日本政府の借金対策【マネタリーベースの引き上げ】
とはいえ今後日本では、少子高齢化により労働人口が減ったり社会保障費が今以上にかかるようになったりと、ますます状況が悪化していくことは明らかです。
なので政府はとっくに対策を始めています。
代表的な政策の1つとして挙げられるのが、「マネタリーベースの引き上げ」です。通称、「黒田バズーカ」ですね(笑)
2013年に日銀の黒田総裁が世界中に向けて「2年間でマネタリーベースを2倍にする」と発表しました。(出典:日本銀行『2%の「物価安定の目標」と「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」』より)
どういう政策かというと、前年度比2%の物価上昇目標を達成するために、マネタリーベース(日銀が発行した現金(紙幣)と日銀当座預金の合計)を2年間で2倍にするというものです。
要は、景気を良くするために日本のお札の量をどんどん増やしていきますよということです。
日銀が目指す毎年2%物価が上昇する経済状態というのは、景気好調で企業の業績・給料も右肩上がり、商品もよく売れて結果的に物価も上昇するという理想的な状態というわけですね。
現状ではマネタリーベースの引き上げに対して、銀行から世の中に出回るお金の量や物価上昇が追い付いてきていない印象ですが、長期目線で見た時に現在よりも世の中の日本円の量が増え、物価上昇するのはほぼ確実でしょう。
仮に数十年後、世の中の日本円の量がいまの2倍になったとすると、世の中の物質の量は変わらないため円の価値が相対的に下がり、その結果モノの値段が現在の2倍程度の金額になるでしょう。
それは何を意味しているのかというと、国の借金の価値も半分になるということです。
(2,000兆円の借金が実際には1,000兆円の価値になるといった具合に)
なので、実は国の借金は物価上昇するにつれて実質的に徐々に減っていっていると言えるのです。
国の借金が私たちの生活に与える影響
ここまで記事を読んでいただいた方は既にお気づきかと思いますが、国が金融政策としてお札を刷りまくっているということは、あなたが銀行に貯金しているお金の価値がどんどん下がっていることを意味しているのです!
現在もなお、某ウイルスによる経済支援のために国がお金を刷りまくってますよね?
お金をばらまいた分、今後税金や社会保障費が上がったり、物価上昇して銀行に預けているお金の価値が相対的に下がっていく可能性も大いにあります。
給付金10万円で喜んでいる場合ではないですよ?(笑)
たとえ1,000万円の預貯金を持っていたとしても、インフレして物価が2倍になったとすると貯金は500万円分の価値しかなくなります。
つまり、知らないうちに資産を半分失ったのと同義です。みなさんは耐えられますか?
「ほんとにインフレって進んでるの?」という意見が聞こえてきそうですが、物価上昇は私たちに分かりにくい形で進行しています。
例えばモノの値段は変わってないけど内容量が少なくなっているとか(ステルスインフレといいます)。
コンビニのおにぎりのサイズやお菓子の内容量が昔に比べてしれっと小さくなっているのに気づいてましたか?(笑)
なので、これからの時代はただお金を銀行に預けているだけでは危険です。
正しい金融知識を身に付け、自分の資産を守っていく必要があるのです。
まとめ
今回は日本が借金をしていても破綻しない理由、日本の借金が私たちの生活にどのような影響を及ぼすのかについて記事を書かせていただきました。
まとめると以下の通りです。
- 日本政府と家計の資産額を合わせれば国の借金額を大幅に上回る
- 日本の借金(国債)は全て円で発行されている
- 国の政策として日本円の量を増やしており、将来の物価上昇が予想される
- 物価上昇により円の価値が相対的に下がり、国の借金額や銀行預金の価値が目減りする可能性が高い
以上のことを踏まえ、将来のために今のうちからしっかりと貯蓄しておくだけでなく、資産の一部をドルなどで貯蓄したり株式を保有したりするなどうまく分散して物価上昇や為替リスクに備えることも大切ですね。
具体的にどう対策していけば良いのかについてはまた別の記事でお伝えさせていただきますので楽しみにしていてください!
それでは!